広汎性発達障害で障害厚生年金3級 40代女性のケース
幼い頃から集団行動が苦手、ミスが多くて会社で叱責されたりイジメで退社。経済的に困窮。
幼稚園の頃から集団行動が苦手で保母さんの言うことを聞くことができなかった。
小学校入学後は、場の空気や周りの状況が理解できず、不適応な発言や質問を繰り返す等し、友達ができなかった。
中学に入っても状況は変わらず、いじめを受けた。
大学時代にアルバイトをするも、何をしたらいいのかわからずあたふたしてしまい、解雇された。
大学を卒業後、就職。
チェック体制が確立された職場であったためミスが顕在化することなく就労を継続することができたが、平成10年頃より、職場の人員削減によりチェックを受けることができなくなり、それに伴いミスが顕在化、たびたび叱責を受けるようになった。
ミスが多いことから周囲からもいじめを受け自信を喪失。
「ミス連発」等をパソコンで検索したところ発達障害の症状と自身の状態が似通っていたことから受診。
広汎性発達障害との診断を受けた。
その後もミスは続き、やがて職場でもいじめにあい退職した。
経済的にも困窮し、障害年金の申請を考えた。
この女性のケースのポイント
- 発達障害であるため、病歴・就労状況等申立書は誕生日から書く必要があるが、初診日は初めて病院を受診した日となる。
診断書を書いてもらう医師に日常生活の困難さを伝える手紙を作成
障害年金用の診断書に発達障害の方が抱える生きづらさを反映させるために、医師に日常生活状況を詳細に伝える手紙を作成した。
次に日常生活において具体的に困ること、できないことを詳細に聞き取り、病歴・就労状況等申立書を作成した。
総括
障害厚生年金3級で認定を受けることができた。
コミュニケーションが難しい本人が医師に日常生活を伝えるのは困難であることは簡単に予測できます。
社労士は普段の生活を細かく分析することができます。それを医師にきっちりと伝えることができれば、障害年金の基準を満たす診断書の作成ができます。