双極性障害で障害基礎年金2級 40代女性のケース
幼少からのイジメが原因で自律神経失調症と診断。両親の高齢化により障害年金を検討。
現在、40代の女性。小学生の頃からイジメにあい、高校の頃に過食嘔吐により初めて精神科を受診。
自律神経失調症との診断であった。
その後、両親の転勤に伴い転居を数度繰り返し、通院した病院も数え切れない状態となった。
症状が少し緩和して働くが、ほどなく悪化して退職することを繰り返し、国民年金保険料の納付にもばらつきがあった。
働くために多量の服薬を要するようになり、悪化する時期は、過食嘔吐、不安感、うつ状態、倦怠感により通常の日常生活を営むことも困難となった。
献身的な介助をしてくれた両親が高齢となり将来に不安を感じたことから障害年金を検討。
この女性のケースのポイント
- 初めての受診は20年以上前であり、当時の診断書が保存されていなかった。
その障害になった病気について医師の診断を受けた日(初診日)の特定が必要。
- 20歳前の初診日を認定されなければ、年金納付要件を満たさない。
20歳以降の国民年金保険料納付期間が短いため、納付が不要である20歳以前の発症である証明が必要。
- 医療機関を転々としたためいつどの病院を受診したのか記憶にない。
初診の病院を探し出し、障害の原因となった病気の診察を受けた証明が必要
初診の病院を探し出し、初診と終診の日付の入った受診記録を発見
20歳前の初診日を認定してもらう必要があった。
そのため、初診の病院で資料を探してもらったところ、カルテはないが、初診と終診の日付の入った受診記録がパソコン上に保存されていた。
その画面を印刷してもらい、更に、20歳前の受診の第三者の証明を3人分取得した。
転々とした医療機関について、詳細な聞き取りによって記憶を掘り起こし、その確認をしていく作業を行った。
総括
高校時代の初診日が認められ、20歳前の障害として障害基礎年金2級の認定を得ることができた。
このように、当時の病院や受信記録を探し出すといったことは、ご本人には難しいと思います。
また障害年金に詳しくない方が申請すると、審査に通らない可能性が高くなっています。