食道がんでも、障害年金を受給できますか。

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食道がんでも、障害年金を受給できますか。

松野 道夫が答えるQ&A

松野 道夫

2年前、会社の健康診断で食道に異常が見つかり、検査を受けたところ「食道がん」と診断された。その後、入院し食道及び胃の切除の手術を受けた。手術後には、胃のむかつき、吐気、嚥下障害などの後遺症が現れた。このため食事は、細かく刻んだものを一日数回分けて少量ずつゆっくりと食べる必要があり、食事に生活の多くの時間を取られるようになった。その影響で、体重は発症前に比べ15kg前後も減少してしまった。体力の低下もあり、退職を余儀なくされた。上記のような症状に悩まされているが障害年金はもらえるか。

〇本回答は2021年8月現在のものです。

 

〇がんも障害年金の認定の対象となっています。

しかし、がんであれば受給できるというものではなく、障害の状態が障害等級に該当すると判断された場合に、障害年金の受給をすることができます。

 

悪性新生物の各等級に該当する障害の状態は、以下の通りです。

 

悪性新生物の認定基準

 

【1級】

  • 著しい衰弱又は障害のため、身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

【2級】

  • 衰弱又は障害のため、身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
  • 衰弱又は障害のため、歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの

【3級】

  • 著しい全身倦怠のため、歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
  • 著しい全身倦怠のため、軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの。 例えば、軽い家事、事務など

 

また、そしゃく・嚥下機能障害は以下の通りに認定されます。

 

そしゃく・嚥下機能障害の認定基準

 

【2級】そしゃくの機能を欠くもの。具体的には次の通りです。

  • 流動食以外は摂取できないもの
  • 経口的に食物を摂取することができないもの
  • 経口的に食物を摂取することが極めて困難なもの(食餌が口からこぼれ出るため常に手、器物等でそれを防がなければならないもの、または、一日の大半を食事に費やさなければならない程度のもの)

【3級】そしゃく・嚥下の機能に相当程度の障害を残すもの。具体的には次の通りです。

  • 経口摂取のみでは十分な栄養摂取ができないためにゾンデ栄養の併用が必要なもの
  • 全粥又は軟菜以外は摂取できない程度のもの
  • そしゃく・嚥下の機能に障害を残すもの、つまり、ある程度の常食は摂取できるが、そしゃく・嚥下が十分できないため、食事が制限される程度のものであり、かつ症状が固定していないもの

 

〇そしゃく・嚥下の機能の障害の程度は、摂取できる食物の内容、摂取方法によって上記のように区分されますが、関与する器官、臓器の形態・機能、栄養状態等も十分考慮して、総合的に認定するとされています。

 

〇食道がん、そしゃく・嚥下機能障害ともに障害年金の申請をすることができます。

食道がん、そしゃく・嚥下機能障害について、別々に診断書を取得して申請することにより、食道がん、そしゃく・嚥下機能障害ともに認定を得られた場合、

等級によっては併合により上位等級に該当する可能性も考えられます。

 

〇ご質問者様の場合、食道がんの初診日が厚生年金加入期間中にあれば、

障害厚生年金の申請が可能となります。

障害厚生年金の申請であれば、3級以上に該当すれば受給することができます。

 

〇上記ご参照の上、申請をご検討されてはいかがでしょうか。

障害年金の申請について

ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。

このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。

私、松野 道夫が障害年金をもらえるか、カンタン査定をいたします。

社労士への依頼も合わせてご検討ください

審査を受ける機会は、1回の申請につき不服申立て(審査請求、再審査請求)を含めて3回です。

しかし、最初の審査で認められない場合、2度目以降の不服申立てで決定が覆るのは、たった15%足らずとなっています。

より確実に認定を得るために社労士に申請を代行依頼する方法があります。
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