人工関節置換術を受け、日常生活は通常に近い生活を送られています。障害年金は受給できますか。
松野 道夫が答えるQ&A
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専業主婦です。
以前から右股関節に痛みがあり、整形外科を受診し変形股関節症と診断されました。
痛みは次第に腰へと広がっていき杖を使用してもゆっくりとしか歩けない状態になりました。
痛み止めの副作用で吐き気を起こすなど、大変苦労しましたが人工関節置換術を受け、日常生活は通常に近い生活を送られています。
障害年金は受給できますか。
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〇本回答は2021年6月時点のものです。
〇人工関節をそう入したものは、原則として3級と認定されます。
ただし障害年金3級は、厚生年金にしかない等級です。
初診日が厚生年金加入期間中であれば、障害厚生年金の申請が可能となり、3級以上に該当すれば受給することができます。
〇一方、専業主婦の方などでご主人の社会保険の扶養に入っていた場合、国民年金第3号被保険者となります。
初診日当時に国民年金の被保険者であった場合は障害基礎年金の申請となります。
障害基礎年金の申請の場合、2級以上に該当しなければ受給することができません。
そのため、障害の状態が3級相当では受給することはできません。
ご質問者様の場合、初診日にどの年金制度に加入していたが、重要となるでしょう。
〇なお、人工関節をそう入置換してもなお、下肢について「一下肢の用を全く廃したもの」程度以上に該当するときは、2級に該当する可能性も考えられます。
下肢の機能障害の認定基準は、以下の通りです。
下肢の機能障害2級の認定基準
【2級】
- 一下肢の3大関節中いずれか2関節以上の関節が全く用を廃したもの
具体的には、一上肢の3大関節中いずれか2関節以上の関節が、
- 不良肢位で強直しているもの
- 関節の他動可動域が、健側の他動可動域の2分の1以下に制限され、かつ、筋力が半減しているもの
- 筋力が著減または消失しているもの
のいずれかに該当する程度のものをいいます。
〇2級以上に該当する程度であれば、
障害基礎年金の認定が得られる可能性も考えられます。
上記の認定基準を参考にしていただき、申請をご検討されてはいかがでしょうか。
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