シェーグレン症候群から特発性血小板減少性紫斑病を発症。障害年金がもらえる要件とは?
阿部 久美が答えるQ&A
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39歳時にシェーグレン症候群を発症し通院、入院治療したが退院後「蝶の形」をした紅斑が出現。血小板も減少し検査の結果特発性血小板減少性紫斑病と診断されました。
月経過多となり1か月足らずの入院の後、自宅で療養していますが肝機能障害、不眠、頭痛、趣旨関節の晴腫れが出現しています。血小板数は3万/μ?前後で推移しています。シェーグレン症候群発症時も特発性血小板減少性紫斑病発症時も会社勤務でした。
どのような要件が整えば私は障害年金がもらえるのでしょうか?
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本回答は2020年10月現在のものです。
障害年金は初診日要件、障害認定日要件、障害状態の3つの要件を満たすと支給されます。
初診日要件とは
初診日は、国民年金と厚生年金のどちらに加入していたか、その加入していた制度によって、もらえる年金の種類が決まります。
- 初診日が厚生年金被保険者期間中にある場合は、障害厚生年金
- 初診日が国民年金被保険者期間中にある場合は、障害基礎年金
- 初診日が20歳前または60歳以上65歳未満(国内に住んでいる方のみ)の年金未加入期間にある場合は、障害基礎年金
※初診日とは…障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。
ご相談者様の場合、初診日当時はお勤めであったとのことですので障害厚生年金での請求になるものと思われます。
保険料納付要件とは
初診日の前日において以下の1または2を満たしている必要があります。
- 初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
- 初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと
※ただし、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件はありません。
ご相談者様の場合、初診日当時はお勤めであったとのことですので、この要件は満たされているものと思います。
障害状態
特発性血小板減少症紫斑病で障害年金を受ける場合は、血小板数の検査数値だけでなく、その他の臨床所見や具体的な日常生活状況等を考慮し、認定されます。
血小板減少性紫斑病等の血栓・止血疾患の認定基準は以下の通りです。
血栓・止血疾患の認定基準
障害の程度
障害の状態
1級
A表1欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表1欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があるもので、かつ、一般状態区分表のオに該当するもの
2級
A表2欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表2欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があるもので、かつ、一般状態区分表のエ又はウに該当するもの
3級
A表3欄に掲げるうち、いずれか1つ以上に所見があり、B表3欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があるもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの
A表
区分
臨床所見
1
- 高度の出血傾向、血栓傾向又は関節症状のあるもの
- 補充療法をひんぱんに行っているもの
2
- 中度の出血傾向、血栓傾向又は関節症状のあるもの
- 補充療法を時々行っているもの
3
- 軽度の出血傾向又、血栓傾向は関節症状のあるもの
- 凝補充療法を必要に応じて行っているもの
※補充療法は、凝固因子製剤(代替医薬品やインヒビター治療薬の投与を含む)の輸注、血小板の輸血、新鮮凍結血漿の投与などを対象にする。
B表
区分
検査所見
1
- APTT又はPTが基準値の3倍以上のもの
- 血小板数が2万/μl未満のもの
- 凝固因子活性が1%未満のもの
2
- APTT又はPTが基準値の2倍以上3倍未満のもの
- 血小板数が2万/μl以上の5万/μl未満のもの
- 凝固因子活性が1%以上5%未満のもの
3
- APTT又はPTが基準値の1.5倍以上2倍未満のもの
- 血小板数が5万/μl以上10万/μl未満のもの
- 凝固因子活性が5%以上40%未満のもの
一般状態区分表
区分
一般状態
ア
無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの
イ
軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの。 例えば、軽い家事、事務など
ウ
歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の 50%以上は起居しているもの
エ
身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の 50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
オ
身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの
※凝固因子活性は、凝固第(2、5、7、8、9、10、11、13)因子とフォンヴィレブランド因子のうち、最も数値の近い一因子を対象にする。
※血栓疾患、凝固因子欠乏症でインヒビターが出現している状態及び凝固第1因子(フィブリノゲン)が欠乏している状態の場合は、B表(検査所見)によらず、A表(臨床所見)、治療及び病状の経過、具体的な日常生活状況等を十分考慮し、総合的に認定する。
ご質問者様の場合、A表の臨床所見、B表の検査所見は共に区分2に当てはまる可能性が考えられ、入退院を繰り返し仕事への復帰は困難なことが想像でき、とすると一般状態区分表のエ若しくはウにに当てはまることが想定されるため2級に該当する可能性ありと判断します。
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