腎不全の治療をしながら働いていましたが人工透析になりました。働きながらでも障害年金受給できますか?

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腎不全の治療をしながら働いていましたが人工透析になりました。働きながらでも障害年金受給できますか?

阿部 久美が答えるQ&A

阿部 久美

父の件で教えてください。

父はサラリーマンですが、数年前から腎不全になり治療をしていましたが、段々と腎臓機能が悪化し、先月から人工透析施行となりました。

会社の理解も得て、仕事の合間に透析に行っているようですが、この状態で障害年金を受給することはできますか?

本回答は2020年2月現在のものです。

働きながら人工透析を受ける場合に、障害年金を受給できるだろうかというご質問です。

 

人工透析療法施行中のものは、就労状況にかかわらず、原則として2級と認定されます。

そのため、働きながら障害年金を受けることができます。

 

また障害年金は、原則として所得制限はありませんが、

例外として、20歳前傷病の障害基礎年金を受けている方には所得制限があります。

 

20歳前傷病の障害基礎年金の所得制限

扶養親族がいない場合、

  • 所得額4,621,000円を超えると全額支給停止
  • 所得額3,604,000円を超えると年金額の2分の1が支給停止

なお、世帯人数が増加した場合、扶養親族1人につき所得制限額が38万円(※)加算されます。

※対象となる扶養親族が老人控除対象配偶者または老人扶養親族であるときは、1人につき48万円加算。特定扶養親族等であるときは1人につき63万円加算となります。

 

20歳前傷病の障害基礎年金とは

先天性の病気などにより20歳前から障害があり、

初診日が、20歳前(年金制度に加入していない期間)にあり、かつ、

障害の状態が認定基準に該当する場合には、障害基礎年金を受けることができます。

等級は1級と2級があり、障害の程度によって決められます。

※初診日とは、出生直後に、あるいは乳幼児期の健康診断(6ヶ月〜3歳時健診)、または養護学校、更生相談所等の各種検査のいずれかにおいて、医師または歯科医師の診断により、20歳までに障害が確認されている場合や、療育手帳等が交付されている場合を含みます。

 

ご質問内容からは、人工透析に至った経緯が分かりかねますが、

例えば、20歳前に発症した腎疾患から人工透析に至ったケースでは、

20歳前傷病に該当することになります。

その場合は、所得制限を受けることになるため、

年収によっては2分の1、もしくは全額支給停止になることがあります。

お勤めを始められたのちに発症したものであれば、所得制限はありません。

 

障害年金の申請について

ご自身で書類をしっかり準備したつもりが、症状に合った等級が認められないケースや、不支給となるケースが見受けられます。

このようなことを防ぐためには専門知識が必要となりますが、そうなると社労士に相談するか関連書籍を参照しなければなりません。

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