肝臓がん「焼灼」効果確認
阿部 久美のブログ

先日の新聞に『肝臓がん「焼灼」効果確認』という記事が載っていました。
国内では肝臓がんで年間2万5千人が亡くなっているそうです。治療しても再発リスクが高いとのことですが、治療成績が高い病院では、外科切除と同じ効果が確認されたがん細胞を焼灼(しょうしゃく)する治療法を導入し再発にも対応しているそうです。
この治療法は直径2ミリ程度の細長い電極針を体表から肝臓のがん細胞に刺し、高周波を使ってがんを焼き切る治療法で、患者の身体的負担が少なく、高齢者や肝機能が悪い患者も治療しやすく、再発しても繰り返し治療できるそうです。
ところで、肝がんについても障害年金の対象となっていますので、障害の状態が認定基準に該当する程度であれば、受給できる可能性は考えられます。
肝がんについては、肝疾患の認定基準に加えて、悪性新生物による認定基準により認定されます。
肝疾患の認定基準
【1級】
1,2を満たすもの
- 以下の検査成績及び臨床所見のうち高度異常を3つ以上示すもの又は高度異常を2つ及び中等度の異常を2つ以上示すもの
- 一身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの
【2級】
1,2を満たすもの
- 以下の検査成績及び臨床所見のうち中等度又は高度の異常を3つ以上示すもの
- 身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの、または、歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
【3級】
1,2を満たすもの
- 以下の検査成績及び臨床所見のうち中等度又は高度の異常を2つ以上示すもの
- 歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの、または軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの
○肝疾患での重症度判定の検査項目及び臨床所見並びに異常値の一部を示すと次のとおりである。
検査項目/臨床所見 |
基準値 |
中等度の異常 |
高度異常 |
---|---|---|---|
血清総ビリルビン (mg/dl) |
0.3〜1.2 |
2.0 以上 3.0 以下 |
3.0 超 |
血清アルブミン (g/d l) (BCG 法) |
4.2〜5.1 |
3.0 以上 3.5 以下 |
3.0 未満 |
血小板数 (万/μ l) |
13〜35 |
5 以上 10 未満 |
5 未満 |
プロトロンビン 時間(PT)(%) |
70 超〜130 |
40 以上 70 以下 |
40 未満 |
腹 水 |
― |
腹水あり |
難治性腹水あり |
脳 症 |
― |
【精神症状】 睡眠−覚醒リズムに逆転。 多幸気分ときに抑うつ状態。 だらしなく、気にとめない態度。 【参考事項】 あとで振り返ってみて判定できる。 |
【精神症状】 指南力(時、場所)障害、 物をとり違える(confusion) 異常行動 (例:お金をまく、 化粧品をゴミ箱に捨てるなど) ときに傾眠状態(普通のよびかけで開眼し 会話が出来る) 無礼な言動があったりするが、他人の指示には従う態度を見せる。 【参考事項】 興奮状態がない。 尿便失禁がない。 羽ばたき振戦あり。 |
※なお、障害の程度の判定に当たっては、前記の検査成績及び臨床所見によるほか、他覚所見、他の一般検査及び特殊検査の検査成績、治療及び病状の経過等も参考とし、認定時の具体的な日常生活状況等を把握して、総合的に認定する。
悪性新生物の認定基準
【1級】
- 著しい衰弱又は障害のため、身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの
【2級】
- 衰弱又は障害のため、身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの
- 衰弱又は障害のため、歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
【3級】
- 著しい全身倦怠のため、歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の50%以上は起居しているもの
- 著しい全身倦怠のため、軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの。 例えば、軽い家事、事務など
肝がんと診断され障害認定日(初診日から1年6か月経過した日)が到来している場合には、これらの認定基準を参考にしていただき、申請を検討されてはいかがでしょうか。
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