徳島市在住、18歳で発達障害と診断され、学生免除で保険料を支払っていなかった方からのお問い合わせ
阿部 久美のブログ

今日は、徳島市にお住まいで、18歳で発達障害と診断され、学生免除で保険料を支払っていなかった方からお問い合わせを頂きました。
この方は大学に入学してすぐの18歳の時に発達障害(ADHDと自閉症スペクトラム)の診断を受けましたそうです。
現在大学3年生で、就職活動をしないといけない時期ですが、アルバイトも長続きせず人間関係も円滑に築けないので、就職にも不安をお持ちとのことです。
「障害年金があれば助かると思うのですが、年金の学生免除で全く払っていない状態でも障害年金を受給することは可能なのでしょうか?」というお問い合わせです。
ご質問者様のように、初診日が20歳前の国民年金未加入期間中の方の場合は、20歳前傷病の障害基礎年金の請求になるため、保険料納付要件はありません。
保険料を納めていなくても申請は可能です。
20歳前傷病の障害基礎年金とは
先天性の病気などにより20歳前から障害があり、初診日が、20歳前(年金制度に加入していない期間)にあり、かつ、障害の状態が認定基準に該当する場合には、障害基礎年金を受けることができます。
等級は1級と2級があり、障害の程度によって決められます。
また、保険料納付要件はありません。
※初診日とは、出生直後に、あるいは乳幼児期の健康診断(6ヶ月〜3歳時健診)、または養護学校、更生相談所等の各種検査のいずれかにおいて、医師または歯科医師の診断により、20歳までに障害が確認されている場合や、療育手帳等が交付されている場合を含みます。
保険料納付要件とは
初診日の前日において以下の1または2を満たしている必要があります。
- 初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
- 初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと
※ただし、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件はありません。
ご質問者様の場合、すでに障害認定日は経過していることが拝察されるため、申請は可能です。
障害の状態が認定基準の1級もしくは2級に該当する場合は、障害基礎年金の受給が可能となります。
20歳前傷病の障害基礎年金の障害認定日
20歳前傷病の障害基礎年金の障害認定日は、
- 20歳の誕生日
- 請求する傷病の初診日から起算して1年6か月を経過した日
のいずれか遅い方となります。
発達障害の認定について
発達障害については、たとえ知能指数が高くても社会行動やコミュニケーション能力の障害により対人関係や意思疎通を円滑に行うことが出来ないために日常生活に著しい制限を受けることに着目して認定をされます。
発達障害の認定基準
【1級】
以下1〜2を満たすもの
- 社会性やコミュニケーション能力が欠如している
- 著しく不適応な行動がみられるため、日常生活への適応が困難で常時援助を必要とするもの
【2級】
以下1〜2を満たすもの
- 社会性やコミュニケーション能力が乏しい
- 不適応な行動がみられるため、日常生活への適応にあたって援助が必要なもの
【3級】
以下1〜2を満たすもの
- 社会性やコミュニケーション能力が不十分
- 社会行動に問題がみられるため、労働が著しい制限を受けるもの
精神の障害で審査される主な項目について
日常生活動作、即ち、
- 適切な食事
- 身辺の清潔保持
- 金銭管理と買い物
- 通院と服薬
- 他人との意思伝達及び人間関係
- 身辺の安全保持及び危機対応
- 社会性
の7つの項目についてそれぞれ4段階で評価しその平均と総合評価(日常生活能力の程度)の組み合わせで目安が立てられます。
上記を目安に働けているかどうかや生活環境(一人暮らしができているか)等を考慮して、総合的に判定されます。
上記の認定基準等を参考にしていただき、申請をご検討されてはいかがでしょうか、とお話ししました。
お気軽にお問合せください。
障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。
煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。
どんなご相談でも承ります。お気軽にお問合せください。
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