徳島市在住、骨髄異形成症候群の方からのお問い合わせ。

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徳島市在住、骨髄異形成症候群の方からのお問い合わせ。

阿部 久美のブログ

今日は徳島市にお住まいで、骨髄異形成症候群の方からお問い合わせを頂戴しました。

ご相談者様は昨年、骨髄異形成症候群と診断され、現在、毎週二度の輸血のため通院をしており、タクシー代やその他もろもろの費用がかかり、貯金を崩されているとのことです。

「仕事は休職中で傷病手当金をいただいていますが全く足りず、特に入院した月は倍の金額がかかります。あと半年ほどで傷病手当金が終了しますが、復職の目途は立たないため、退職して退職金をいただくか検討中です。難病に指定されているようなのですが、このような状況で障害年金を受給することは可能なのでしょうか?」というお問い合わせです。

ご質問内容からは、具体的な検査成績等がわかりかねるため、等級に該当する程度か判断致しかねますが、次の認定基準に該当する程度であれば、認定が得られる可能性が考えられます。

ただし、初診日から1年6か月経過していない場合は、障害認定日が到来していないため申請ができません。

障害認定日とは

障害の程度の認定を行うべき日をいい、原則として、

  • 初診日から起算して1年6月を経過した日
  • 傷病が治った日(その症状が固定し、治療の効果が期待できない状態に至った日を含む)

のいずれか早い日となります。

初診日とは

障害の原因となった傷病について、初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。

 

白血球系・造血器腫瘍疾患(白血球、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫等)の認定基準

障害の程度

障害の状態

1級

A表1欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表1欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があるもので、かつ、一般状態区分表のオに該当するもの

2級

A表2欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があり、B表2欄に掲げるうち、いずれか1つ以上の所見があるもので、かつ、一般状態区分表のエ又はウに該当するもの

3級

A表3欄に掲げる所見があり、B表3欄に掲げる所見があるもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの

 

A表

区分

臨床所見

1

  1. 発熱、骨・関節痛、るい瘦、貧血、出血傾向、リンパ節腫脹、易感 染症、肝脾腫等の著しいもの
  2. 輸血をひんぱんに必要とするもの
  3. 治療に反応せず進行するもの

2

  1. 発熱、骨・関節痛、るい瘦、貧血、出血傾向、リンパ節腫脹、易感染症、肝脾腫等のあるもの
  2. 輸血を時々必要とするもの
  3. 継続的な治療が必要なもの

3

継続的ではないが治療が必要なもの

※A表に掲げる治療とは、疾病に対する治療であり、輸血などの主要な症状を軽減するための治療(対処療法)は含まない。

※A表に掲げる治療に伴う副作用による障害がある場合は、その程度に応じて、A表の区分を2以上とする(CTCAEのグレード2以上の程度を参考とする。)。

B表

区分

検査所見

1

  1. 末梢血液中のヘモグロビン濃度が7.0g/dl未満のもの
  2. 末梢血液中の血小板数が 2 万/μl未満のもの
  3. 末梢血液中の正常好中球数が 500/μl未満のもの
  4. 末梢血液中の正常リンパ球数が 300/μl未満のもの

2

  1. 末梢血液中のヘモグロビン濃度が7.0g/dl以上 9.0g/dl未満のもの
  2. 末梢血液中の血小板数が 2 万/μl以上 5 万/μl未満のもの
  3. 末梢血液中の正常好中球数が 500/μl以上 1,000/μl未満のもの
  4. 末梢血液中の正常リンパ球数が 300/μl以上 600/μl未満のもの

3

  1. 末梢血液中のヘモグロビン濃度が9.0g/dl以上10.0g/dl未満のもの
  2. 末梢血液中の血小板数が 5万/μl以上10万/μl未満のもの
  3. 末梢血液中の正常好中球数が 1,000/μl以上 2,000/μl未満のもの
  4. 末梢血液中の正常リンパ球数が 600/μl以上 1,000/μl未満のもの

 

 一般状態区分表

区分

一般状態

無症状で社会活動ができ、制限を受けることなく、発病前と同等にふるまえるもの

軽度の症状があり、肉体労働は制限を受けるが、歩行、軽労働や座業はできるもの。 例えば、軽い家事、事務など

歩行や身のまわりのことはできるが、時に少し介助が必要なこともあり、軽労働はできないが、日中の 50%以上は起居しているもの

身のまわりのある程度のことはできるが、しばしば介助が必要で、日中の 50%以上は就床しており、自力では屋外への外出等がほぼ不可能となったもの

身のまわりのこともできず、常に介助を必要とし、終日就床を強いられ、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるもの

 

 

 

ご質問者様の場合、障害認定日が到来した時点で検査成績が上記の認定基準に該当し、仕事ができず日常生活にも支障をきたしている場合は、障害年金が受給できる可能性が考えられます。

障害認定日の到来を待って、申請をご検討されてはいかがでしょうか、とお話ししました。

 

なお、障害年金と傷病手当金の受給期間が重なっている場合は、併給調整が行われますので、ご注意ください。

障害厚生年金と傷病手当金の併給調整について

同一傷病について、「障害厚生年金」を受給している期間と傷病手当金を受給している期間が重なっている場合、傷病手当金について減額調整されます。

  • 傷病手当金>障害厚生年金の場合、傷病手当金は差額分が支給されます。
  • 傷病手当金<障害厚生年金の場合、傷病手当金は支給されません。

 

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