徳島市在住、統合失調症にパニック障害を発症された方からのご相談。
阿部 久美のブログ

今日は徳島市にお住まいで、統合失調症にパニック障害を発症された方からご相談いただきました。
ご相談者様は3年ほど前に統合失調症で障害厚生年金を請求し、2級をもらっておられます。
「昨年あたりからパニック障害も併発し、ほぼ寝たきり状態まで悪化しています。パニック障害で事後重症請求をして、1級になることはないでしょうか?」というお問い合わせです。
ご質問者様の場合、統合失調症で障害厚生年金2級を受給されているため、
パニック障害で事後重症請求をすることはできません。
統合失調症とその他認定の対象となる精神疾患が併存しているときは、
併合(加重)認定は行わず、諸症状を総合的に判断して認定されます。
例えば、発達障害などが併存しており、症状が悪化している場合は、
更新の際、もしくは額改定請求により等級が改定されるケースもあります。
しかし、パニック障害などの神経症にあっては、原則として認定の対象とならないため、
新たにパニック障害と診断されただけでは、1級にはならないでしょう。
額改定請求とは
障害の程度が重くなったときは、その旨を申し立て、
年金額の変更を請求することができます。
これを額改定請求といいます。
「障害給付額改定請求書」と併せて診断書の提出が必要です。
※ただし、3級の障害厚生年金を受けている方(過去に2級になったことがない方)が65歳以上になったときは、額改定請求はできませんので、ご注意ください。
統合失調症の認定について
統合失調症は、罹患後数年ないし十数年の経過中に症状の好転を見ることもあり、
また、その反面急激に増悪し、その状態を持続することもある。
したがって、統合失調症として認定を行うものに対しては、
発病時からの療養及び症状の経過を十分考慮するものとされています。
統合失調症の認定基準
- 1級…高度の残遺状態又は高度の病状があるため高度の人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験が著明なため、常時の援助が必要なもの
- 2級…残遺状態又は病状があるため人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があるため、日常生活が著しい制限を受けるもの
- 3級…残遺状態又は病状があり、人格変化の程度は著しくないが、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があり、労働が制限を受けるもの
パニック障害ではなく、統合失調症の状態が悪化し、
1級の認定基準に該当すると判断された場合は、1級が認定されます。
上記の認定基準を参考にしていただき、額改定請求をされてはいかがでしょうか。
なお、額改定請求には、原則として以下の待機期間が設けられています。
請求の時期にご注意ください。
額改定請求の待期期間
額改定請求は原則として、次の日を経過した日以降にすることができます。
- 障害認定日請求により受給権を得た場合は、障害認定日から1年経った日
- 事後重症請求により受給権を得た場合は、裁定請求日から1年経った日
- 以前に額改定請求をした場合は、額改定請求日から1年経った日
- 障害状態確認届(現況診断書)提出により減額改定された場合は、誕生月から3ヶ月後の1日から1年経った日
- 障害状態確認届(現況診断書)提出により等級変更がなかった場合は、いつでも可
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障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。
煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。
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