10月10日は、心の健康への理解を願う「世界メンタルヘルスデー」でした。

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10月10日は、心の健康への理解を願う「世界メンタルヘルスデー」でした。

阿部 久美のブログ

10月10日の「世界メンタルヘルスデー」は1992年、世界精神保健連盟がメンタルヘルス問題への偏見をなくすために定めました。

日本では、精神疾患の当事者や家族らで作られるPO法人「シルバーリボンジャパン」等が同日午後6時〜翌日午前0時に、心の不調への理解を願う「シルバーリボン運動」の一環として、東京タワーを銀色にライトアップしました。

この運動は、93年、統合失調症の息子を持つ米国の弁護士ジーン・リーシティ氏(故人)が始めました。病への偏見に家族が苦しんでいた時に空を見ると、雲の隙間からさす太陽光が銀色に輝き、希望の光に感じられたと言います。

その後、ジーン・リーシティ氏は「統合失調症に理解を示します」とのメッセージを込めた銀色のリボンを協力者につけてもらう運動を展開し、知り合いの福島県の男性に活動を打診したことをきっかけに日本でも運動が広がったそうです。

厚生労働省によると、精神疾患の患者は2017年の調査時点で全国に419万人おり、15年前の02年から160万人増加。厚生労働省は11年、がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病の「4疾病」に新たに精神疾患を加えて「5疾病」とする方針を固めたそうです。(出典:朝日新聞)

代表的な精神疾患である統合失調症の障害認定基準などは以下の通りです。
 

統合失調症の認定について
 

統合失調症は、罹患後数年ないし十数年の経過中に症状の好転を見ることもあり、

また、その反面急激に増悪し、その状態を持続することもあります。

したがって、統合失調症として認定を行うものに対しては、

発病時からの療養及び症状の経過を十分考慮するものとされています。
 

 

統合失調症の認定基準

 

  • 1級…高度の残遺状態又は高度の病状があるため高度の人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験が著明なため、常時の援助が必要なもの
  • 2級…残遺状態又は病状があるため人格変化、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があるため、日常生活が著しい制限を受けるもの 
  • 3級…残遺状態又は病状があり、人格変化の程度は著しくないが、思考障害、その他妄想・幻覚等の異常体験があり、労働が制限を受けるもの

 

精神の障害で審査される主な項目について
 

日常生活動作、即ち、

  1. 適切な食事
  2. 身辺の清潔保持
  3. 金銭管理と買い物
  4. 通院と服薬
  5. 他人との意思伝達及び人間関係
  6. 身辺の安全保持及び危機対応
  7. 社会性

の7つの項目についてそれぞれ4段階で評価しその平均と総合評価(日常生活能力の程度)の組み合わせで目安が立てられます。

上記を目安に働けているかどうかや生活環境(一人暮らしができているか)等を考慮して、総合的に判定されます。

一般企業で働いている場合(障害者雇用制度による就労を含む)でも仕事の内容が、管理者や指導員の常時の見守りの下での単純かつ反復的な作業であり、他の従業員との意思疎通が困難で、状況にそぐわない行動がある時は、働いていることをもって日常生活能力が向上したとは見ません。

また、一人で生活している場合であっても親兄弟や生活指導員などが頻繁に訪問し、サポートしている場合には一人暮らしができているとは見なしません。

医師に状況を伝えることが大切です。

上記日常生活の状況(何ができて何ができないのか)や就労状況、一人暮らしの場合は受けているサポートを、診断書作成医にしっかり伝え、診断書の評価に反映してもらうことが大切です。
必要に応じて職場の上司や管理者、肉親や支援員の方に状況を説明する書面の作成をお願いし参考資料として提出する場合もあります。
 

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