うつ病と不安障害のComorbidity(共存病)について

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うつ病と不安障害のComorbidity(共存病)について

阿部 久美のブログ

今日は不安障害についての精神科医の先生の講演を聞いてきました。

不安障害とはパニック障害(PD)、強迫性障害(OCD)、社会不安障害(SAD)、外傷後ストレス障害(PTSD)、全般性不安障害(GAD)等の疾患を指し、障害年金制度が依拠している精神疾患の分類基準であるICD10では神経症に区分されています。

そして神経症については障害認定基準第8節 精神の障害 2認定要領 A統合失調症、統合失調症型障害及び妄想性障害並びに気分(感情)障害 (5)において以下の通り規定されています。
「神経症にあっては、その症状が長期間持続し、一見重症なものであっても、原則として、認定の対象とならない。ただし、その臨床症状から判断して精神病の病態を示しているものについては、統合失調症又は気分(感情)障害に準じて取り扱う。なお、認定に当たっては、精神病の病態がICD-10による病態区分のどの区分に属する病態であるかを考慮し判断すること。」とされています。

要するに診断名が神経症圏の病名だけである場合には支給対象とならないとしているのです。もう一つの著名な分類基準であるDSM5では神経症という分類自体が無くなっているにもかかわらず、いまだに精神の障害認定の世界では生きていることに疑問を感じます。私自身の経験でも病名が神経症であるという事実だけで、日常生活能力の判定平均や程度はガイドラインに照らして2級相当であるにもかかわらず不支給とされた経験があります。

そんなこともあって、大変興味深くお話を聞いたのですが、うつ病と不安障害は併存している確率が極めて高いというお話がとても印象に残りました。
パニック障害50〜65%、強迫性障害67%、社会不安障害34〜70%、外傷後ストレス障害48%、全般性不安障害8〜39%の確率でうつ病が併存しているとのことです。

また別の調査では不安症のうち74.9%に双極性障害が、56%にうつ病が、38.3%に統合失調症が並存していることが判明したそうです。

さらにううつ病の方から見た場合には50%強に不安症が併存しているとのことでした。

社会生活や日常生活における制限の度合い、治りにくさという点では神経症も、うつ病等の精神疾患に比べて変わりないにも関わらず「原則として、認定対象とならない。」とされていることは問題であり、認定基準・要領の見直しを求めて行きたいと考えますがそれには時間がかかります。

神経症の病名の方からご相談を受けた場合には、主治医の先生に、双極性障害、うつ病、統合失調症が併存していないかどうかしっかり確認していただくことが大変重要です。

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