『糖尿病「自動治療」の時代 デジタルで監視、採血・注射なし』
阿部 久美のブログ

今日の新聞に『糖尿病「自動治療」の時代 デジタルで監視、採血・注射なし』という記事が載っていました。
「痛い」「つらい」というイメージが強い糖尿病治療が変わろうとしているそうです。
ウエアラブル型の機器が、指先から採血したりインスリンを注射したりする手間や痛みから解放し、
人工知能(AI)がインスリン投与量を自動調整する機器も近く登場するようです。
人類が生きるために糖を摂取しなくてはならないが故に直面してきた糖尿病。インスリン発見から100年を経て、デジタル技術を使った「自動治療」の時代を迎えたということでしょうか。
この記事を目にした直後、1型糖尿病で、子供の頃からインスリンを投与しているというかたからお問い合わせをいただきました。
この男性は現在38歳で会社員。厚生年金に加入しておられるそうです。
「糖尿病は障害厚生年金3級が受けられると聞きましたが、私の場合、今から申請をすれば受給できますか?」というお問い合わせです。
残念ながら、ご質問者様の場合、障害厚生年金3級を受給することは難しいでしょう、とお話ししました。
糖尿病については、必要なインスリン治療を行ってもなお血糖のコントロールが困難なもので、以下のすべてを満たすものについて、3級に認定されます。
- 90日以上のインスリン治療を行っている
- Cペプチド値、重症低血糖、糖尿病ケトアシドーシス、高血糖高浸透圧症候群のいずれかが一定の程度
- 日常生活の制限が一定の程度
症状、検査成績及び具体的な日常生活状況等によっては、さらに上位等級に認定される可能性はありますが、多くの場合、3級に認定されます。
なお、3級は厚生年金にしかない等級です。
障害厚生年金か障害基礎年金か、どちらの申請になるかについては、初診日の時点でどちらの年金に加入していたかによって決まります。申請をする時点ではありません。
障害厚生年金か障害基礎年金か
障害厚生年金を受給できるか、障害基礎年金の受給となるかは、初診日(初めて病院を受診した日)に加入していた年金制度によって決まります。
- 初診日が厚生年金被保険者期間中にある場合は、障害厚生年金
- 初診日が国民年金被保険者期間中にある場合は、障害基礎年金
- 初診日が20歳前または60歳以上65歳未満(国内に住んでいる方のみ)の年金未加入期間にある場合は、障害基礎年金
障害基礎年金と障害厚生年金の障害等級について
- 障害基礎年金…1級および2級
- 障害厚生年金…1級、2級および3級
※症状の重さによって等級が分けられています。
※3級が最も症状が軽く、2級、1級になるにつれて症状が重く、また受給額も多くなります。
初診日が20歳より前の未加入期間中にある場合は、障害基礎年金の申請になります。
ご質問者様の場合も、子どもの頃からインスリンを投与しているとのことですので、20歳前の未加入期間中に初診日がある場合は、障害基礎年金の申請になります。
そのため、障害の程度が3級相当では障害年金の受給はできません。
なお、上記の通り症状、検査成績及び具体的な日常生活状況等によっては、2級以上に認定される可能性はあります。
お気軽にお問合せください。
障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。
煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。
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