鳴門市在住、網膜色素変性症で視野障害をお持ちの方からのお問い合わせ
阿部 久美のブログ

今日は、鳴門市にお住まいで、網膜色素変性症で視野障害をお持ちの方からお問い合わせをいただきました。
この方は40歳、会社にお勤めで厚生年金に入っておられる時に網膜色素変性症と診断され、徐々に夜盲が進行され、現在50歳ですが、視野狭窄がかなり進んでいる状態とのことです。
「視野狭窄のため労働が著しい制限を受けるのですが、この状態で障害厚生年金3級は受給できますか?」
というお問い合わせです。
ご質問内容からは具体的な検査成績がわかりかねますが、視野障害のため次の認定基準に該当する程度であれば、障害厚生年金が受給できる可能性が考えられます。
障害年金の視野障害の認定基準
◎自動視野計に基づく認定基準
- 1級…両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が20点以下のもの
- 2級…両眼開放視認点数が70点以下かつ両眼中心視野視認点数が40点以下のもの
- 3級…両眼開放視認点数が70点以下のもの
- 障害手当金…両眼開放視認点数が100点以下のもの又は、両眼中心視野視認点数が40点以下のもの
◎ゴールドマン型視野計に基づく認定基準
【1級】
- 両眼のI/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下かつI/2視標による両眼中心視野角度が28度以下のもの
【2級】
- 両眼のI/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下かつI/2視標による両眼中心視野角度が56度以下のもの
- 求心性視野狭窄又は輪状暗点があるものについて、I/2の視標で両眼の視野がそれぞれ5度以内におさまるもの
【3級】(症状が固定していないもの)
- 両眼のI/4視標による周辺視野角度の和がそれぞれ80度以下のもの
【障害手当金】(症状が固定しているもの)
- 両眼による視野が2分の1以上欠損したもの
- I/2視標による両眼中心視野角度が56度以下のもの
上記の1級、2級および3級に該当する場合は、障害厚生年金が受給することができます。
なお、障害手当金に該当する場合は、障害厚生年金を受給することは困難です。
障害手当金とは
障害手当金は、厚生年金に加入している間に初診日のある病気やけがが初診日から5年以内に治ったもので、3級の障害よりやや程度の軽い障害が残ったときに支給される「一時金」です。
「傷病が治ったもの」とは
障害年金において「傷病が治ったもの」とは、器質的欠損もしくは変形又は機能障害を残している場合は、医学的に傷病が治った時、又は、その症状が安定し、長期にわたってその疾病の固定性が認められ、医療効果が期待し得ない状態に至った場合をいいます。
ご質問者様の場合、進行性の傷病のため上記障害手当金に該当する可能性は低いでしょう。
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障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。
煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。
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