糖尿病と障害年金、糖尿病ケトアシドーシスと高血糖高浸透圧症候群とは
阿部 久美のブログ

今日は徳島市在住の男性からご相談をいただきました。
この男性は今年で48歳になられるのですが、3年ほど前から健康診断で糖尿病を指摘され、今年の初めからインスリン治療を開始されましたが、今でもHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)は8%を超えておられるそうです。
この状態で障害年金の受給ができるだろうかというご相談でした。
糖尿病の認定基準については平成28年6月1日から改定され今は以下の通りです。
糖尿病については、必要なインスリン治療を行ってもなお血糖のコントロールが困難なもので、次のいずれかに該当するものを3級と認定する。ただし、検査日より前に90日以上継続して必要なインスリン治療を行っていることについて、確認できた場合に限り、認定を行うものとする。なお、病状、検査成績及び具体的な日常生活状況などによっては、さらに上位等級に認定する。
ア 内因性のインスリン分泌が枯渇している状態で、空腹時又は随時の血清Cペプチド値が0.3ng/mL未満を示すもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの
イ 意識障害により自己回復ができない重症低血糖の所見が平均して月1回以上あるもので、かつ、一般状態区分表のウ又はイに該当するもの
ウ インスリン治療中に糖尿病ケトアシドーシス又は高血糖高浸透圧症候群による入院が年1回以上あるもので、かつ一般状態区分表のウ又はイに該当するもの
さらにお話をお聞きすると、今のところア〜ウに該当する症状はないとのことでしたので、現段階では障害年金受給には該当しない旨お話ししました。
たまたま今日の朝刊に、「糖尿病患者『シックデイ(体調が悪い日)』のときは」という記事が掲載されており、その中で糖尿病ケトアシドーシスと高血糖高浸透圧症候について触れられていましたので紹介しておきます。
(シックデイの時は)熱や痛みによってストレスにかかわるホルモンが分泌される。その影響で、血液中のブドウ糖を細胞に取り込む「インスリン」が足りない状態になる。インスリンが極端に不足すると高血糖になる。さらに細胞に取り込まれる糖が足りなくなり、エネルギー不足を補うために脂肪が分解され、酸性の「ケトン体」が血液中に増える。血液が酸性に傾くと、吐き気や腹痛が起こる。食欲がなくなると、ますますエネルギーが不足し、ケトン体が増える。重症の場合「糖尿病性ケトアシドーシス」と呼ばれる状態になり、意識障害や昏睡に陥ることがある。
下痢や吐き気などで脱水症状になると、高血糖になり、脱水が進む悪循環が起こり「高血糖高浸透圧症候群」と呼ばれる状態で、昏睡に陥ることがある。
平成26年8月の改正以降は、HbA1cや血糖値が一定の値を超えていることだけでは年金受給に結び付かず、高血糖を原因とする意識障害の発生が主たる要件とされたわけです。
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