徳島市在住、社会不安障害の男性からのお問い合わせ
阿部 久美のブログ

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今日は、徳島市在住の男性からご相談をいただきました。 この男性は20年来社会不安障害に悩まされているそうです。 人前に出ると頭がパニックになり声も震えるため、思うように仕事もできず、 将来への不安も大きくなってきたため障害年金の請求を思い立ち ご相談いただいたそうです。 残念ながら社会不安障害では障害年金の認定事由に該当しません。 社会不安障害は日本の年金制度が依拠する国際疾病分類ICD-10に おいて神経症に区分されています。 そして神経症について、障害認定基準では「その症状が長期間継続し一見 重篤なものであっても、原則として認定の対象とならない。」とされています。 神経症でも生きずらさは勿論、生命に危険が及ぶこともあり、かつ 難治のケースも多いことから、誠に矛盾だとは思うのですが、 神経症については、上記の通り原則として認定の対象とされていません。 そのため、社会不安障害も原則として認定の対象となりません。 「人前に出ることができない」ため十分な就労ができない状態との ことですが、神経症については重症なものであっても、その状態をもって、 障害等級に該当する程度以上の障害の状態にあたるものとはされませんので、 原則として障害年金の対象となりません。 原則として認定対象とならないとは、その傷病による障害については、 それがどのようなものであっても、その状態をもって、障害等級に該当する 程度以上の障害の状態にあたるものとはしないとの趣旨です。 なお、例外として、その臨床症状から判断して「精神病の病態を示しているもの」 については、認定の対象とされています。 ただし、「精神病の病態を示しているもの」と診断書に記載されたとしても、 直ちに認定の対象となる可能性は低く、審査請求、再審査請求で精神病の病態を 示している」ことを主張しなければならないものと考えます。 一方、最近の研究では不安症のうち74.9%に双極性障害が、56%にうつ病が、 38.3%に統合失調症が並存していることが明らかになってきました。 双極性障害やうつ病などは気分障害と言われますが、これらの気分障害が 併存していれば、そちらの方で審査され認定を受ける可能性が出てきます。 「かかりつけ医の先生と上記気分障害が併存していないかどうかよく 相談してください。」とお話ししました。
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