健康診断で指摘された日が透析治療の初診日になるか?
阿部 久美のブログ

今日は先月から人工透析をしているという男性からご相談をいただきました。
この方は「透析になると障害年金が申請できる」と聞き、市役所に相談に行かれたのですが、市役所の担当者から「20年前の健康診断で蛋白尿を指摘されたときが初診日になるので、その証明が必要」と言われたそうです。
しかし、健康診断で指摘されただけでその後病院には行っておらず、3年前に慢性腎不全と診断されるまで、腎臓が悪いと言われたことはないそうです。
それでも健康診断で指摘された時が初診日になるのでしょうか、というご相談です。
原則として、健康診断を受けた日は初診日として取り扱いません。
健康診断の後に医療機関を受診した場合は、例外的に健康診断の日を初診日と認めるケースもありますが、初診日は、原則として初めて治療目的で医療機関を受診した日とされています。
この男性の場合、健康診断で指摘されただけでその後病院には行っていないとのことですので、健康診断の日が初診日とはなりません。
3年前に慢性腎不全と診断されるまで腎臓が悪いと言われたことがないとのことですので、3年前に初めて病院を受診した日が初診日になります。
人工透析施行中のものは、原則として2級と認定されます。
初診日を特定し、その時点の保険料納付要件を満たしていれば、年金の受給が可能となります。
初診日の特定と、以下の保険料納付要件を確認し、申請をご検討されるようお話ししました。
尚、保険料納付要件とは以下の通りです。
初診日の前日において以下の1または2を満たしている必要があります。
- 初診日のある月の前々月までの公的年金の加入期間の2/3以上の期間について、保険料が納付または免除されていること
- 初診日において65歳未満であり、初診日のある月の前々月までの1年間に保険料の未納がないこと
※ただし、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件はありません。
お気軽にお問合せください。
障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。
煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。
どんなご相談でも承ります。お気軽にお問合せください。
お電話でも承ります
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