うつ病の女性から初診日についてのご相談
阿部 久美のブログ

今日はうつ病に苦しんでおられる女性から初診日についてお問い合わせいただきました。
最初に精神の不調を覚えられたのは4年以上前で、当時はお勤めだったそうです。職場の人間関係に強いストレスを感じ疲れやすく気分も落ち込むようになったとのことですが、主たる症状は胃の痛みであったため最初の受診先は胃腸科でした。
様々な検査をしても胃には異常が見つからずピロリ菌も見つからなかったため胃腸薬と軽い抗精神病薬が処方されました。
このお薬を飲み続けていましたが、やがて妊娠が判明、産科の医師に相談の上服薬を中止されました。
その後、お勤め先を退職され出産。しかし産後も精神の不調はずっと続いていたため、新生児健診の保健師のすすめで精神科のクリニックを受診され、今もそのクリニックに通っておられます。
胃腸科に通い始めた時は厚生年金加入でした。産後、精神科のクリニックに通い始めた時は国民年金です。
いずれを初診日として主張するかで、請求する年金が障害厚生年金になるか障害基礎年金になるか、又、障害認定日が何時になるか、また障害認定日の状況によっては障害認定日請求が可能かどうかなど、初診日をどこと主張するか(そして年金機構に認めさせるか)によって大きな差が出てきます。
初診日とは
障害の原因となった傷病について、
初めて医師または歯科医師の診療を受けた日をいいます。
具体的には次のような場合が初診日とされます。
- 初めて診療を受けた日(治療行為又は療養に関する指示があった日)
- 同一の傷病で転医があった場合は、一番初めに医師等の診療を受けた日
- 過去の傷病が治癒し同一傷病で再度発症している場合は、再度発症し医師等の診療を受けた日
- 傷病名が確定しておらず、対象傷病と異なる傷病名であっても、同一傷病と判断される場合は、他の傷病名の初診日が対象傷病の初診日
- 障害の原因となった傷病の前に、相当因果関係があると認められる傷病があるときは、最初の傷病の初診日が対象傷病の初診日
※ただし、知的障害の場合は、出生日が初診日となります。
今回のご相談者様の場合は、最初に行った病院は胃腸科ですが、検査の結果内臓には何の疾患も認められず、処方としては軽い抗精神病薬も処方されたとのことですので胃腸科の病院を受診した日を、初診日としてはどうかとお話ししました。
そして受診状況証明書に「検査の結果胃腸には異常は発見されず、胃腸薬と軽い抗精神病薬を処方した」旨を必ず記載してもらうようにお勧めしました。
お気軽にお問合せください。
障害年金は国の施しではありません。国民の権利です。
煩雑な手続きを代行し、権利を行使するお手伝いをしっかりさせていただきます。
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