詫び状シリーズ2、国家公務員共済組合連合会 年金部
阿部 久美のブログ

被用者年金一元化というものの、初診日が国家公務員時代にある障害年金の請求は共済組合に行います。
そこで審査決定され2級以上の場合には日本年金機構に決定内容が連絡(進達という業界用語を使っています)されます。障害共済年金が支払われたにもかかわらず、一向に障害基礎年金の支払い準備が行われなかったケースで、私の照会状に対する詫び状です。
令和元年8月23日
社会保険労務士 藤原 康廣様
国家公務員共済組合連合会年金部
給付第一課長 守屋 伸介
○○○○様の障害基礎年金請求書の進達状況について
平素、当会の年金業務に関し、ご協力を賜り厚くお礼申し上げます。
さて、この度藤原様から頂戴いたしました標記に係る照会につきまして調査しましたところ、○○様の障害厚生年金の決定後、障害基礎年金請求書を日本年金機構あて進達すべきであったにもかかわらず、同請求書の進達を行っていないことが判明しました。
このような遺漏が生じ、年金を生活の糧とされている○○様には、大変なご迷惑とご心配をおかけしておりますことを心よりお詫び申し上げます。
また、年金の請求を受託された藤原様にも、大変ご迷惑をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。
○○様の障害基礎年金請求書につきましては、本日、日本年金機構あて進達を行いました。同機構に対しては、このたび事情を説明しましたが、裁定は9月12日の予定で、支払いは10月15日の予定であるとのことです。もうしばらく時間がかかることとなり、大変申し訳ありませんが、ご了承のほどお願い申し上げます。
○○様の給付決裁書(請求書類)が事務所から離れた場所に保管されていたため、回答までにお時間がかかりましたことを重ねて深くお詫び申し上げます。
・端的に言うと、障害共済年金の処理を終えて、日本年金機構に連絡することなく、その書類を事務所から離れた場所に保管していたということです。本件は終了と見なしていたということでしょう。
今回は、社労士である私に請求をご依頼いただきましたから、2級以上で決定しているのも関わらず、日本年金機構側に全く動きがない(毎週年金事務所で確認しています)ことを不思議に思い、連合会に照会状を出したことで、一連の問題が判明しました。
もし、ご本人やご家族がこの手続きを行っていたら、障害共済年金の受給だけに終わっていた可能性があります。
ご本人やご家族は徳島在住ですが、提出先は呉の共済組合事務局で郵送と電話の話になります。かつ障害年金の請求件数は老齢年金の1/20に過ぎませんから年金(共済の世界では「長期」と呼んでいます)の担当者も障害共済のことはよく知りません。2級以上に認定されると障害基礎年金が併給されることを説明できるかどうかは甚だ疑問です。
一方、日本年金機構側です。こちらは全くの受け身です。共済側から連絡(進達)がないと全く動きようがありません。申請の事実があったことすら把握できません。
さらに、今回の件では、私も何回も年金事務所に対し、共済から進達がないかを尋ねました。また、ご家族からも電話で、事情を話されて進達の有無をお聞きになりましたが、「何も連絡がありません」との返答しかえられませんでした。「連合会に確認してみる」という発想は全くなく、それは自分たちの仕事ではないということなのでしょう。
これが、被用者年金一元化の現状です。どこをもって一元というのでしょうか?
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